月130万円稼ぐ仕事のポートフォリオ
quiet practice / 静かな実践と称して、毎週土曜日の朝7時にSubstackでレターを配信している。
振り返ってみると、Substackでの最初の投稿は2021年で、そのタイトルは「Compatibility of food system and minimalism in Ultralight」。文章も全て英語で書いていた。
この頃は、まとまった文章を書くために主にnoteを使用していて、メンバーシップを始めたくらいの時期だったと思う。noteで書いた記事を、英語で書き直して、ワールドワイドに展開できれば、世界に行けるんじゃないかと、半分本気で思っていた。
そうして、KOHH(千葉雄喜)の「Paris」聴きながら、「ワールドワイド、ワールドワイド」と呟きながら、拙い英語で書いたわけである。今だったらGeminiで一発翻訳に頼っていただろう。
そうして書いた英語の記事は世界に行くどころか、当然のことながらほぼ誰にも読まれなかった。noteの(おそらく日本の読者が)数十人登録してくれたものの、「こいつは何をやっているんだ」と思われていたことだろう。ワールドワイドどころか、サムライジャパン、日本にさえ進出することを失敗した落武者のごとく、またnoteに戻り、日本語の基礎からやり直す気持ちで、更新を続けた。
当時から、noteはポツポツと売れていた。
販売形式が複数備わっており、単体記事での販売、マガジン、そしてメンバーシップ。全てを試すように、試行錯誤する日々だった。
単体記事とマガジンで、月平均4万円ほどを売り上げるようになったが、その可変域は大きかった。売れる単体記事が書ければ、それだけでぐっと伸びたし、逆に書けない月は収益は減った。
月間売り上げが安定して10万円を超えるようになったのは、メンバーシップを始めてからだった。単体で販売するよりも、まとめて月間サブスクにしたほうが確実に売れる。しかしそのような状態になるためには、まず読まれる単体記事を書けなければならない。読まれる単体記事を書くことができれば、それは半自動的に「マガジン」か「メンバーシップ」に組み込まれる。そのようにして、結果的にサブスクが強くなる。
これは良いフィードバックループを生んだ。
noteの面白いところは、note内でフォロワーがいなくても、記事が売れることである。過去のことなので曖昧だが、500人もフォロワーがいない時、記事のPV数は500人を超えていた。これは同一人物が複数の記事を閲覧することも関係しているが、外部からの流入が、そのままPVと売り上げに繋がるという現れである。
最近X(Twitter)を再開したのだが、昨年辞める直前のフォロワーは2300人ほどだった。Xは文章を土台とした進化を遂げてきたため、文章コンテンツとの相性が良いせいか、noteの記事をXでポストすると、note未登録のユーザーが購入する割合が多い。2026年現在はアルゴリズムの変更により、外部リンクを含んだポストのエンゲージを意図的に下げているところがある。Article機能が実装され、X内で長文も書けるようになり、できるだけユーザーを長くXの中に留めようとする設計がなされている。リンクを踏まれて外部にアテンションとユーザーを流すよりも、内部に留めるほうがXの利益となるのは当然のことだ。
以上の導入から、月に100万円稼ぐことについて考えてみたい。
「1,000円の記事が1,000部売れれば、100万円になる。」
または
「月額500円のメンバーシップに、2000人が加入すれば、100万円になる。」
このように結論を書くと、とても単純で簡単に思える。過去にも参照している、Navalの言葉にあるように、このようなレバレッジの収益システムは、インターネット時代になり、より強化された。
Fortunes require leverage. Business leverage comes from capital, people, and products with no marginal cost of replication (code&media). Code and media are permissionless leverage. – Naval Ravikant
前インターネット時代に、それらのーつまり限界コストがかからず複製可能なコードとメディアーは一部の既得権を持つ人間の特権だった。それは、本を書く作家や出版社であり、ゲームを作るソフトウェアやハードウェア会社だったり、音楽をつくる音楽家やレコード会社であった。
インターネット時代においてはそのような特権が市民に解放され、コモディティ化した。かつてないほどに、月100万円程度の収益化が容易になっている現実がある。会社に所属して8時間労働して、固定の給料を手取りで40万円もらうのと、自分の作品やサービスやアプリを作り、多数の人に販売して100万円を受け取るのを、誰もが天秤にかけることになるのだ。数字だけで考えればその事実は生々しく、労働を賛美する人や、従業員を囲っておきたい雇用主からは嫌悪されるかもしれない。
だが、AIによって、富と収益化の設計はますます人類全体に解放されていく。
「BI / ベーシックインカム」は、技術資産(無料で使えるAI)の配布という意味では、高速のインターネットが使える地域の人々(日本全土ということになるだろう)には、既に解放され、実装されているとも考えられる。
だから僕たちが実際に考えなければならないのは、ポストインターネットのそのまた後の、ポストAI、ポストワークの時代のことである(それをAGI、ASIの時代と呼ぶかは未だわからないが)。あまりにも時代の変化が早すぎて、ポストインターネットとポストワークの間の時間感覚や、パラダイムそのものの質量を見失いかけている。
つまり、これから重要なのは、どのようにして月100万円を稼ぐか、ということではなく、その100万円(ここでは金額はさほど重要ではない)のポートフォリオを自分の人生設計に合わせて、どのように構築するか、だと思う。
実際に自身の家計簿を元に、考えてみたい。サンプルとして理解しやすいよう昨年のとある月の売り上げ(手取り)130万円を例に抽出する。
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・最近の読書『カウンセリングとは何か』東畑開人
・今週のPodcast: 独立タイミングと具体的方法・あと何年同じ仕事を続けるのか?


