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アグレッシブミニマリズム
Instagramが縦に伸びて、写真の時代は終わりを迎える?
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アグレッシブミニマリズム
近年、ミニマリズムという概念が広く浸透し、余計なモノを減らして生活をシンプルに保つことがひとつのライフスタイルとして定着し始めている。しかし、その一方で、ミニマリズム=極端な節約やひたすら質素な暮らしというイメージが固定化され、「なるべくお金を使わない」「できるだけ引きこもる」という方向に傾きがちだ。私の実践は、どちらかと言えばそのような保守的ミニマリズムとは異なる、アグレッシブミニマリズムがベースにある。
アグレッシブミニマリズムとは、単にモノを減らして節約するのではなく、集中を妨げるものを手放し、自分にとって本質的に必要なものを見極めながら、そこに積極的に投資をしていくというアプローチだ。たとえば一般的なミニマリストは「高額な年会費を払うのはもったいない」と感じるかもしれない。一方、アグレッシブミニマリストは「その年会費によって得られる体験や信用が、将来の事業拡大や自己ブランディングに役立つならむしろ投資する価値がある」と考える。ここで重要なのは、何が本質的かを自分自身のビジョンやライフスタイル、あるいは経済状況と照らし合わせて正確に判断することだ。
パンデミック以降、世界中どこでも移動しながら生きるデジタルノマドが増加している。クロアチア、チェコ、ドイツ、スペインなどのEU諸国を中心にデジタルノマドビザを導入する国は増え、日本でも対象者には最大6ヶ月まで滞在できるデジタルノマドビザが新設された。(2024年)彼らはデジタル技術を駆使してオンラインで収益を得るスタイルを構築し、世界のどこにいても仕事を進められる環境を整えている。
例えばそのような人が高品質なレポート動画を撮影したいとか、上質なホテルやロケ地でしか得られない映像表現を取り入れたい、と考えるならば、ある程度コストをかけてでもハイステータスなサービスや体験を選ぶ意味はある。ホテルでの過ごし方、現地での交流、あるいは歴史的建造物など条件の厳しいロケ地から見える景色は、単なる贅沢のためだけでなく、映像やコンテンツのクオリティを向上させ、また新たな次の仕事につながるきっかけにもなりうるからだ。これらが直接的に収入アップにつながるなら、単純に浪費とは呼べなくなる。
一方で、アグレッシブミニマリズムが目指すのはあらゆる高級品に手を出すことではない。場合によってはラグジュアリーを取り入れるが、むしろ削るべきところは徹底的に削るのが特徴である。
「この機能やサービスは実際に使わないかもしれない」「本当はそこまで興味がない」と気づいたなら、スパッと諦めて余計な支出はしない。そうやってメリハリをつけることで、自分の成長やクリエイティブ活動に直結する分野には積極投資し、不要な物や体験には一切お金をかけないという姿勢が確立する。それゆえ、安易に誘われるまま高級サービスを乱用するリスクも低い。大切なのは、あくまで自分にとって価値があるか否かで支出を判定することなのである。
アグレッシブミニマリズムを実践するには、リスク管理も重要になる。仮に年会費の高いサービスやプランを選ぶにしても、その固定費が手元の資金(キャッシュ)を圧迫して生活が不安定になるようでは元も子もない。まずはある程度の安定資金を確保し、複数の収入基盤を作ったうえで、大きな出費をするかどうかを見極める段階に入ることが望ましい。
持ち物を減らして、身の回りを含めたあらゆることをシンプルに保つのは、判断コストを減らし、本当にやりたいことに集中するためだ。あれもこれもと散漫に手を付けるのではなく、最小限の道具で最大の効果を狙うことに本質がある。
本来ミニマリズムとは節約や孤立の手段ではなく、自分が選んだ数少ないモノや体験をフルに活かすための思考法である。そしてアグレッシブミニマリズムは、その厳選と積極的な投資を両立させる。削るところは妥協なく削るが、必要な部分には臆せず資金や時間を投入する。こうしたメリハリができることで、創造的な活動に集中でき、ブランドイメージを高め、結果的に経済的リターンも期待できるだろう。
極端な言い方をすれば、生活に必要なモノやサービスは実際はほんの一握りで十分であり、その選ばれし一握りを手厚く育てるのがアグレッシブミニマリズムの狙いだ。豪華なサービスや製品であっても、自分の人生や仕事の方向性と噛み合うなら積極的に取り入れるのは一つの戦略。
逆に、少しでも噛み合わないならスパッと手放してしまう。頻繁な選択や購買行動から来るストレスはできるだけ減らし、いつでも心の声を聴いて無理はしない。どこまでもシンプルに、だが遠慮なく攻めていく姿勢にこのスタイルの魅力がある。
Instagramが縦に伸びて、写真の時代は終わりを迎える?
noteからの抜粋です。
気づけばInstagramのプロフィールグリッドが正方形ではなくなり、4:5の表示になっていた。これまで4:5で投稿していたものは、一覧表示でもフルフレームで表示されるようになったわけだ。
Instagramといえば正方形。写真のスタンダードである2:3の比率をグッと圧縮し、プロダクト的表現として確立させたのが、Instagramというプラットフォームの本質だった。ハッセルブラッドやローライといった中判カメラの伝統的なフォーマットが1:1だったこともあり、デジタル時代においてもこの比率は自然に受け入れられた。むしろ、Instagramの登場によって写真の画角が時代を遡るような変化を遂げたとも言える。
Instagramは写真表現だけでなく市場を変えた
写真のフォーマットが変わるということは、それに依存する市場のあり方も変わるということだ。Instagramの登場以降、1:1の比率に適したビジュアルが求められ、特にファッション業界はその影響を大きく受けた。
たとえば、デザイナーたちは正方形のフレームで映える服を意識するようになり、ブランドのビジュアル戦略はInstagramを前提としたものへと変化していった。オーバーサイズの流行も、トレンドサイクルの中での必然という側面はあるものの、Instagramの正方形フォーマットが影響を与えた要因の一つかもしれない。とにかく「プロフィールグリッドで映えること」がブランド戦略の鍵だった。
その意味で、今回の4:5化は多くのアカウント保持者、とくにビジネス利用者にとって大きな変化をもたらすことになるだろう。
写真の逆襲が始まる?
現在の投稿は、正方形で見えることを前提に構成されている。しかし、4:5になれば、これまでフレーム外に切り捨てられていた部分が突然浮かび上がることになる。「正方形だから」とトリミングしていた余白や写り込みが、否応なく目に入るようになるのだ。
写真とは「四角の芸術」である。そう考えれば、この変更はある種の写真の逆襲とも言える。
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・仮想通貨トランプ(TRUMP)は「どこで買える?」買い方・Jupiter等の使い方を解説
・Fighting Through Mental Struggles: Incredible Renderings Created with Only a Pencil
Outro
今週は毎朝5時から5時半に起きて、ヨガかランニングをするというリズムで過ごしました。同じ時間に同じ習慣を続けることで、体調も安定してきます。食事も朝と夜はほぼ同じものを食べているので、体調の変化がよりはっきりと感じられます。それに、毎日同じ食事を続けていると、たまに食べる違うものが驚くほど美味しく感じるんですよね。
最近は、マットの上だけでなく"オフザマット"の練習も意識しています。アシュタンガヨガは「ヤマ・ニヤマ・アーサナ・プラナヤマ・プラティヤハーラ・ダーラナ・ディアーナ・サマディ」の八支則から成り立っていますが、アーサナ(ポーズ)の練習はその一部にすぎません。むしろ、日々の行動や習慣を規定する「ヤマ(禁戒)」や「ニヤマ(勧戒)」の大切さを、最近になってより深く理解できるようになってきました。(とはいえ、まだまだ修行不足ですが……)
たとえば、嫌なことや不快な出来事に遭遇したとき。それを"ヨガの修行の一環"と捉えることで、気持ちが軽くなります。これは、ニヤマの「タパス(Tapas)=苦行」に通じる考え方。意志の力を鍛えるための自己修練や試練には、身体的なものだけでなく、精神的な挑戦も含まれます。
また、ヤマのひとつである「アパリグラハ(Aparigraha)=不貪」―過度な所有欲を持たず、必要最低限のものだけを持つこと―は、まさにミニマリズムの実践そのものと言えるかもしれません。モノだけでなく、執着そのものを手放していくこと。人間には本能的に「所有して溜める」習性があるので、決して簡単ではないですが、日々の生活の中で直面するたびに、改めて考えさせられます。
あっという間に1月が終わり、もう2月ですね。今月やりたいこと、行きたい場所、目標がある方は、ぜひ教えてください。Q&Aの質問も募集中です!はじめましての方も、気軽に自己紹介を送っていただけたら嬉しいです。今月もよろしくお願いします!