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断捨離とミニマリズム
睡眠の質を上げる方法
今週気になる記事
Q&A
Outro
断捨離とミニマリズム
足るを知ること、つまり「知足」とは禅の言葉だ。他にも、事物は本来すべて空であり執着するものは何一つ無い「本来無一物」という言葉や、悪い日などは無く毎日が好い日である、「日日是好日」という言葉もある。また「主人公」とか、「玄関」という今でも親しみのある単語も、語源は禅に由来するものが多い。
だから当然「断捨離」も禅から来ているんだろうなと思っていた。だが実は、断捨離はヨガから来た言葉である。それも、本来は断・捨・離と別々のコンセプトだったものが、まとまって「断捨離」という言葉なったのはごく最近のこと。
時系列に追っていこう。
まず沖ヨガで有名な沖正弘の著書「ヨガの考え方と修業法 上巻」にて断捨離という言葉が出てくるのが1976年だ。ヨーガの行法である断行、捨行、離行にそれぞれ対応して、「断」が新たに手に入る不要なものを断ること。「捨」は所持している不要なモノを捨てること。「離」は物への執着から離れること、という意味がある。
つまりヨガの文脈では物への執着を手放すことに重きが置かれており、物を捨てることで物理的なだけでなく、精神的にも身軽で快適な生活と人生を手に入れることを目指そうというもの。
それから数年の時を経て、作家のやましたひでこさんが2009年に「新・片付け術 断捨離」を書いて、一般的に知られるようになったとされている。(ちなみに山下さんは断捨離を商標登録している。)その翌年、2010年には断捨離が流行語大賞にノミネートされ、様々なミニマリストたちの活動が明るみに出るようになっていく。
ちょうど、こんまりこと近藤麻理恵さんの「人生がときめく片づけの魔法」が出版されたのも2010年で、僕が最初に読んで最も影響を受けたジョシュアとライアンの「minimalism 〜30歳からはじめるミニマル・ライフ」が2014年、佐々木典士さんの「ぼくたちに、もうモノは必要ない」が2015年と、ミニマリズム本の金字塔的作品が続く。この時期、アメリカと日本で同時多発的にミニマリズムムーブメントが起こったのは、2014年にこんまりさんが米国へ移住したことが大きく影響していると僕は考えている。
このように思い返してみれば、ジョシュアとライアンの日本語翻訳版がちょうど出た年に、この本を読めているのは偶然というか、運が良かった。
1976年 「ヨガの考え方と修業法 上巻」沖正弘
2009年 「新・片付け術 断捨離」やましたひでこ
2010年 流行語大賞に断捨離がノミネート
2010年 「人生がときめく片づけの魔法」近藤麻理恵
2014年 「minimalism」Joshua Fields Millburn and Ryan Nicodemus
2014年 ときまり、(Tokimaru Tanaka)ミニマリストになる
2014年 こんまり、米国へ移住
2015年 「ぼくたちに、もうモノは必要ない」佐々木典士
改めて断捨離を言い換えてみると、もらわない、捨てる、執着しないである。それぞれが単独で機能しそうにも思えるが、全てが相互補完的に、最終的は執着を手放すことに行き着くようにも思える。
断捨離とミニマリズムは別物と区別されることもあるが、持ち物を最小限にして、残りのものを際立たせたり、物を手放すことで執着を手放していくことは似ているというかほぼ同じだと思う。
ヨーガから着想を得た断捨離が、それぞれ断・捨・離という異なる機能を3つに集めて表しているとすれば、むしろ断捨離のほうがミニマリズムの実践の一部と言えるかもしれない。ヨガスートラの八支則の実践の最後の3つ、ダーラナ、ディヤーナ、サマディをまとめてサムヤマと呼ぶみたいに。
いずれにせよ、何でもかんでも貰わないこと、不要な物を捨てていくこと、執着を手放すことは、どれもミニマリズムの実践の中で強力な効果があるし、物を持たないことはミニマリストの要になる部分であることは間違いない。
まず減らすことで見えてくるものがある。執着を手放すのは概念的なところがあるので、いきなり取り掛かるにはどうやったらわからないし、ハードルが高そうだけれど、捨てることは誰にでもできる。それも今すぐにできる。不要なものを捨てて、持ち物や部屋が整理されていく心地よさを少しでも経験すると、なぜあんな物を自分のスペースに保管していたのか考えるようになる。人生に何も価値を与えないようなもの。そういう物で囲まれていることに気づくと、持つこだわりが、誰かに対する見栄で成り立っていることを発見したり。そういう毎回の小さな発見が、物への執着や所有への欲望を手放すことに繋がっていく。
そういえばそもそも断捨離って?という疑問からそのようなことを考えた週だった。
睡眠の質を上げる方法
今週のブログポストからの抜粋です。
睡眠時間が不足すると、日中に様々な影響が出る。単純に「眠い」と感じてあくびが出るわけだが、それが表すことは、まず身体的には免疫力の低下や代謝の乱れ、心疾患や糖尿病など病気のリスクの増加である。そして精神面では、ストレスレベルの上昇、感情が不安定になり、集中力が低下する。これは誰にでも思い当たるところがあると思う。寝ていないと、イライラしたり、些細なことで不安になったりする。
睡眠不足が続くと、飲酒をしているのと同じ状態になるという研究がある。酒を飲む人なら、飲酒後の自分の役立たず具合がわかると思う。では酔っ払って気持ちよくなりたければ、睡眠を削ればいいのかというとそれもどうやら違う。睡眠不足ではアルコールによる浮遊感のような快楽は得られず、ただ心身のパフォーマンスが低下するだけ。酒を飲むよりも嫌な感じがする。だったら酒を飲んで快楽も得ながら、心身のパフォーマンスを下げたほうがいい気がする。(そういう話しではない!)
代表的な研究はDawson, D. & Reid, K.により1997年にNatureに発表された「睡眠不足の効果はアルコール摂取と同等である」というものである。有名な論文だ。この研究では、被験者がどれだけの睡眠不足で飲酒状態に相当するパフォーマンス低下を示すかを調べている。実験方法としては、健康な被験者に、一晩中起きているよう指示をして、被験者は24時間眠らないようにする。各時間ごとに認知機能や反応速度、運動能力などのテストを実施して、結果をアルコール摂取時のパフォーマンスと比較するというもの。
結果は、17時間の睡眠不足で被験者は0.05%の血中アルコール濃度(BAC)と同等のパフォーマンス低下を示した。これは多くの国で飲酒運転とされる基準に相当する。さらに24時間寝ないと、0.10%のBACと同等のパフォーマンス低下となり、これはほとんどの国で法的に酩酊状態とされるレベルになる。
今週気になる記事
・漫画家志望者を支援するアパートがオープン 居住費や光熱費が無料
サイバーエージェントが、漫画家を志望する人に向け、漫画を描くことだけに集中できる環境を整えた「マンガアパートメント ヴイ(MANGA APARTMENT VUY)」をオープンする。寮長兼プロデューサーを、「SPY×FAMILY」や「チェンソーマン」などのヒット作品を手掛けてきた漫画編集者の林士平がを務める。本格始動は2025年4月1日からを予定しており、7月11日の今日から10月31日まで入居希望者を募集する。入居者は、原稿と履歴書による書類選考、面接などを経て、2025年1月末までに決定するという。なお、詳細住所は非公開だが、東京23区内を予定している。
・Artificial Sweetener vs. Sugar
スクラロースは 20 年以上にわたって安全に摂取できると考えられてきました。ただし、コーヒーと焼き菓子に何を使用するかは完全にあなた次第であり、両方を少しずつ選択できない理由はありません。人生のほとんどのことと同様、節度が健康と長寿の鍵となります。
カロリーを減らして体重を減らそうと多くの人が人工甘味料を使用していますが、「Frontiers in Nutrition」誌に掲載された最近の研究では、人工甘味料が臨床現場では体重や血糖コントロールに大きな影響を及ぼさないことが示唆されています。
・「焦りから解放される」疲弊する若者たちが『青年養老院』に集う理由
今の中国の状況を象徴するかのような場所があります。北京から車で2時間半ほど走らせた山あいの村に『青年養老院』という矛盾した名前を持つ場所がありました。「青年養老院という大きな幕がかかっています。そして若い方々が皆さん、一緒にご飯を食べています」一見ただのキャンプですが、実は民宿です。1泊4500円ほどで、長期間滞在する人も(1カ月約6万5000円)いると言います。
最近、仕事を辞めてここに来た男性に話を聞きました。青年養老院に宿泊(20代) 「一種の逃避です。自分からの。自分の生活様式を変えたかった。以前は毎日懸命に働いてお金を稼ぐだけ」話を聞くと見えてくるのは、中国の若者が直面している社会状況です。景気減速で就職は厳しく、5月の16~24歳の失業率は14.2%となっています。
Q&A
皆さんからの質問にお答えするコーナーです。
Q:先日の脱成長、脱労働の記事を読んで、会社を辞めての独立を考え始めました。今は会社員の仕事をしながら片手間で動画制作と編集を請け負っています。個人の仕事でなんとか生活できるレベルまできています。独立する際の注意点があれば教えて下さい。
A: 会社員からの独立の場合は、2つの絶対条件があります。一つは、自分の事業の収入が生活コストを上回っているか。もうひとつは、自分の事業収入が会社員の給与収入の2倍以上になっているかです。どちらか一つをクリアしていれば独立できる可能性は高いですが、できれば2つとも条件をクリアしていることが望ましいです。あとは肝心の事業に持続可能性があるかも考えたほうがいいですね。
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あなたからの質問をお待ちしています!
今週もYouTube、Podcastで多くのコメントや感想を残して頂きありがとうございます。またmailで自己紹介をしてくれた方にも感謝です。あなたのことを知ることができて嬉しいです。お時間あれば送ってください。
Outro
今週は筋肉痛からスタートしました。先週末に千葉淳郎先生のワークショップを受け、アーサナの深まりと、呼吸とバンダへの意識が一段変わった気がします。やはりレジェンドな先生と同じ空間でプラクティスすることは、動画や文章で学ぶより、遥かに多くの気づきを得られますね。今回は、先生も一緒に混ざって同じシークエンスを行う内容だったため、視覚、聴覚的に、身体的に全て体験することができました。アジャストメントも受け、バックベンドの理解も深まりました。
特に自分に足りていないと感じたのは、呼吸とバンダです。アシュタンガヨガの要であるバンダは、ムーラバンダ、ウディヤナバンダ、ジャランダラバンダの主に3つの箇所が使われ、それぞれ簡単に言うと骨盤底の締め付け、腹部の引き上げ、喉のロックを指します。アーサナと違って、外から見えないからこそ、今後も意識的なトレーニングが必要だと感じています。
お知らせですが、Tokimaru Tanakaの個別コンサルを開始しています。こちらは定員があるためnoteメンバーを優先に案内していましたが、来月以降若干空きがあるため、ニュースレターの購読者限定で新規募集します。初回15%OFFのクーポンコード特典付き(コード:ky5iXPnO)ミニマリズム以外の内容も対応しますのでお気軽にご相談ください。希望が多い場合は先着順になりますのでご了承ください。