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減らしすぎてはいけない

#39 Mar 8, 2025

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Mar 07, 2025
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  • Reading: 人にはどれだけの物が必要か by 鈴木 孝夫

  • Listening: 重てえ by Yuki Chiba

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  1. 減らしすぎてはいけない

  2. 余ったお金をとりあえずNISAに入れるのはなぜ危険なのか

  3. Q&A

  4. 今週のリンク

  5. Outro


減らしすぎてはいけない

ものが少なくなった今では、ものをたくさん持っていた時のことをうまく思い出せない。

就職なんて最初からするつもりはなかったが、なんとなく受かってしまい、なんとなく上京して一人暮らしを始めた時、金は全然なかった。しかし、将来への不安もなかった。それが20代という奇跡的な時代なのだろう。給与からどういう税金が天引きされているのかも知らずに、とりあえず入ってきた金は全て使っていたように思う。

上京した時の持ち物は、割と少なかった。布団一式と、最低限のキッチン用品、そしてマーシャルのアンプとフェンダーのストラトキャスターだった。モノの数は少なかったものの、楽器のせいで重量はあった。気分は完全にイングヴェイマルムスティーンだった。

家具や家電は引っ越しの荷物になるし、それまで使っていたものが古くなっていたこともあって、心機一転、東京で揃えようと思っていた。典型的な上京者である。しばらく椅子もテーブルもない生活をしていた。運良く、最初から会社が借り上げた1LDKの社宅に住むことができた。賃料は正確に覚えていないが少し都心から離れており、8万か9万くらいだったと思う。実際に支払っていたのは4万ほどで、それが給与から天引きされていた。テーブルも椅子も大きな家具家電も無かったので、家族で住めそうな大きく快適なその部屋は、空っぽだった。その空っぽさは、僕の心の空虚さをそのまま反映しているようだった。

その空虚さを埋めるために、初任給で家具を買った。ダイニングテーブルと椅子だった。最初からダイニングテーブルというのは今ではありえない選択だが、その時は部屋を埋めようという無意識が働いたのだと思う。そしてこれまたありえない選択だが、2つともブランド物の家具だった。それによって20万かそこらの初任給は無くなり、月末は食費に困りながら川沿いの草なんかを採集して食べていたと思う。

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