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フラグメンタルデジタルデトックス
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フラグメンタルデジタルデトックス
冬の寒い朝に、淹れたてのネスカフェゴールドブレンドから立ち昇る湯気に限りなく鼻を近づけて、ゆっくりと吸う。小さいころに耳鼻科でやった吸引器を思い出す。コーヒーの湯気が鼻から入り、粘膜を刺激して様々なことを想起させる。コーヒー豆という原料、ブラジル、アマゾンの奥地、あるいはアウストラロピテクスについて。アウストラロピテクス?なぜ僕はそんなことを考え始めたのだろう。全てはネスカフェゴールドブレンドから立ち昇る湯気のせいなのだ。
こうしてネスカフェゴールドブレンドの香りを嗅ぐあいだ、僕は完全なデジタルデトックス状態にある。眼の前にあるのはネスカフェの入ったファイアーキングのマグだけ。詳細に描写するなら、カカオ率90%のダークチョコレートも側に一欠片準備している。コーヒーをマインドフルに味わって、飽きてきたらダークチョコレートを食べる。チョコレートを食べるまでの時間を限りなく引き伸ばそうとする。それでコーヒーが終わってしまうこともある。
コーヒーは、何かをしながら飲むのに適した飲み物だと思う。これは前からなんとなく思っていたものの、抹茶を飲むようになって確信に変わった。抹茶はもっと集中力を要する気がする。それは茶道のイメージが強いため、ただの気持ちの問題ということもあるが、実際にはコーヒーよりも淹れる温度が低いため、ある程度ささっと飲まないと冷めてしまうからだ。対してコーヒー、特にネスカフェゴールドブレンドのようなレギュラーソリュブルコーヒーは、圧縮した香りを一気に開放させるために高温のお湯で淹れることが良しとされる。これがドリップコーヒーなら、ある程度お茶に近いようなマイルドな温度感で入れられるのだと思うが、ネスカフェはそうはいかない。とにかく熱々で飲むほうが、香りが立っておいしい。それもあって冷めにくいということが起きている。だから、だらだらと本を読みながら、このように文章を書きながら、またはライブ配信をしながら飲むのに適している。ライブ配信を見るのも、きっと抹茶よりもコーヒーがいいと思う。
デジタルデバイスがストレスレベルを上げ、重度になれば注意力障害を引き起こすことは分かっている。そして現代は多くの人が、軽度であれそのような状態にある。それは僕も例外ではなく。
移動時間や隙間時間にすることと言えば、スマホを見ることである。スマホで行うことは人によって違う。動画を見る人もいれば、ネットとSNSを回遊する人もいる。メッセージやメールの作成に必死な人もいれば、マッチングアプリで永遠にスワイプしている人もいる。ゲームをする人もいれば、使いにくいアプリ版のエクセルで、小さな表をこつこつ埋めている人もいる。キンドルや新聞をスマホで見ている人もいる。そう言えばこの前なんかは、電車の中でスマホを二台持って、一台でドラマを見ながら、もう一台でゲームをしているツワモノがいた。
できることが無限であるが故、移動時間や隙間時間に大いに役に立つものになっている。情報をたくさん入れることで、自分の人生が昨日よりも、より良くなっている気がする。
スマホで行う行為を大きく二種類に分けるなら、消費と生産になる。消費は、様々な形式の情報をただ得ていくこと。逆に生産はそのような消費のためのネタとなるものを作ることだ。どちらに優劣があるわけでも無く、同じデバイスを使っていて、ストレスに晒されていることは間違いない。生産だけを行っているので大丈夫、と思っている人も、GAFAMの生態系的に埋め込まれたアテンションベースの設計には敵わない。人間の脳と身体をハックする仕組みで、広告やアプリが、知らぬ間に精神に浸透していく。だからこそデジタルデトックスは誰にでも容易ではない。
そこで最近考えた。隙間時間にスマホを活用できるのなら、同じように隙間時間のような細切れの時間でデジタルデバイスから離れる実践が可能なのではないかと。つまり、細切れのデジタルデトックス。これをフラグメンタルデジタルデトックスと呼びたい。(長いな)
先日、MR.BIGというバンドの日本武道館公演に行ってきた。ロック系で海外アーティストは解散前のOasis以来で、久々にとても良い時間を過ごした。音楽、そして生身の人間を前にしたライブの素晴らしさを染み染みと感じた。10代の頃から聴いていたバンドだったので、歓喜のあまりスマホで動画を撮ったが、ライブを見ている時間というのは基本的にスマホレスな時間である。
1日の中でこのような時間を増やして、細切れにでもデジタルデトックスを行えば、全体的にストレスレベルを軽減できるのではないかと思った。ライブに近い活動としては、映画館での映画や、劇場での観劇のようなものがある。これはスマホ前の私たちが当たり前にやっていたことで、芸術に触れる活動であり、感性や精神性も高めてくれる。デジタル時代になって、ライブも映画もPCやスマホで観れるようになった。そこに限りないアテンションベースのストレスが組み込まれているわけなので、やや前時代的に、リアルな場所に戻るという試み。
他にも僕の活動で言えば、ヨガやランやハイキングなどが、スマホレスの時間となる。1日の流れで考えてみると、朝2時間をヨガと瞑想に使い、昼の1時間を散歩に使う。夕方から2.5時間のライブ鑑賞をして、夜寝る前に1時間のストレッチと瞑想を行う。そうすると、合計6.5時間がスマホレス、つまりデジタルデトックスしている時間になるのだ。それ以外はデジタルをバリバリ使っているが、睡眠を8時間とすれば、使用時間をだいぶ軽減でき、ストレスも減らせることに気づいた。
もちろん、デジタルデトックスは細切れ行うよりも、一定の期間に集中させたほうが効果は高いことはわかっている。だから例えば、日常的にはフラグメンタルデジタルデトックスを意識して行い、月に1日とか2日くらいは、全くスマホを使用しない日を作ったり、午前中は電源OFFデーを作るといったハイブリッド作戦が考えられる。1日や半日であれば、ハイキングに行けば簡単にスマホレス生活が可能だ。
自分の依存性を自覚しながらも、デジタルデトックスをやりたいけどできないという人は、今日からでも、断片的に、フラグメンタルデジタルデトックスを試してみてはいかがだろうか。
仕事ではなく習慣を作ること
*今週のnote記事からの抜粋です
何かを変えたい、今の現状から抜け出したいと考えたことはないだろうか?
目の前にある日常に不満を持ちながらも、それに縛られ続ける。頭では「変わらなきゃ」と思っているのに、行動が追いつかない。その繰り返しが続くと、いつの間にか「変えたい」という感情が「まあ仕方ないか」にすり替わってしまう。気づけば、何年も同じ場所に立ち尽くしている。
現状を変えたいと思うなら、どうすればいいのか?
これは、誰にとってもシンプルで、そして難しい問いだ。しかし、確実に言えることがある。
自由は、突然訪れるものではなく、自分の手で縮めていくもの。あるいは積み重ねた日常と習慣の間に立ち現れてくるものだと思う。
自分を辞められない理由から解放する
変化を阻む最大の要因は、辞められない理由付けにある。
仕事、生活、環境、お金など。人それぞれの辞められない事情があり。いつも言い訳を作り、先延ばしにしている。しかし、それらは本当に「絶対に辞められない」のだろうか?
例えば、今の仕事に不満を感じながらも続けている人は多い。理由を尋ねると、「辞めたら生活が成り立たない」「今の収入を捨てるのは怖い」「今の仕事をやめた後に、どうやって生きていくのかわからない」という答えが返ってくる。
だが、もし本気で自由を求めるなら、こう考えるべきだ。
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今週は長野県木曽郡の王滝村にいます。鹿児島から一度東京に戻り、三日ほどホワイトボックスで過ごして、また旅立ちました。北から南へ、街から山へといった感じです。珍しくこの寒い時期に移動が続いています。今回は、王滝から南知多を繋ぐ流域プロジェクトに撮影担当として参加しています。初回の撮影となり、わからないことが多いまま村入りしています。
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