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Current Location: Osaka City
Reading: BREATH 呼吸の科学 by ジェームズネスター
Listening: Maiden Voyage by Herbie Hancock
Quick Notes
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移動とヨガ
Sony ZV-1Fの意外な弱点
今週の気になる記事
Q&A
Outro
移動とヨガ
旅を続ける中、思うようにヨガの練習ができないことが増えている。それに伴うフラストレーションは、ランナーが走れないときに感じる苛立ちにも似ている。ヨガと日々の生活、さらには仕事のバランスをどのようにとっていくかは、常に向き合うべき課題だ。そこで今回は、最近のヨガの練習や、それに対する考え方を共有してみたいと思う。
普段、東京にいるときは、月に二度のムーンデイ(新月・満月)に休みをとり、それ以外は毎週1回、主に土曜日を練習のオフ日にしている。これは伝統的なアシュタンガヨガの練習法に基づいたリズムで、多くの実践者たちが世界中で同じサイクルを守っている。
しかし、夏頃から長野、山梨、福岡、長崎、そして金沢と旅を重ねる中で、日々の移動に追われ、このリズムが崩れてしまった。
一週間の中でも練習のペースには強弱がある。昨年は、RYT(ヨガ指導者資格)取得のため、ほぼ毎日フルプライマリーをマイソールクラスでこなしていたが、今年に入ってからは少しペースを落とし、週に1〜2回フルプライマリーを行い、その他の日はその日の時間や体調に応じて調整している。時にはスーリヤナマスカーラ(太陽礼拝)だけで終えることもあれば、スタンディングポーズからフィニッシングまで行うこともある。また、グルジ(師)の最小限プラクティスを真似て、太陽礼拝A・Bを各3回とパドマーサナ(蓮華座)だけにとどめる日もある。最近は、デイヴィッド・スウェンソンのショートフォームにフィニッシングを加えたバージョンがお気に入りだ。
旅から戻った翌朝、久しぶりにフルプライマリーを行うため、朝4時に起きてマットの上に立った。「ポーズの順番を忘れていないだろうか」「体が硬くなっているのでは」と少し不安を抱えながらも、終わってみると驚くほど深い集中を味わえ、大きな達成感と自己の進化を感じた。
なぜ練習時間が確保できていなかったのに、こんなに深まりを感じたのか。それは、一つには久しぶりの練習ゆえに、以前の自分の感覚を忘れていること。これにより、上達したかのような「錯覚」を感じた可能性がある。
もう一つの理由として考えられるのは、日々の小さなプラクティスの積み重ねが確実に成果をもたらしていたということ。どんなに忙しい日でも、家にいる時は必ず朝、マットの上に立ち、何らかの練習を行ってきた。また、夜にはヨガのアーサナ(ポーズ)を簡単なストレッチに分解したものを寝る前に行い、それは旅先のベッドの上でも続けていた。こうした日々の小さな積み重ねが、フルプライマリーを行うための下地を整えていたのだと気づかされた。
ヨガの基本原則として、「できるときに、できる範囲で続けていく」というものがある。これは病気や怪我、年齢、ハンディキャップに関係なく、誰もが自分のヨガを見つけられるという意味だ。先生方から教わった中でも、この教えは特に重要だと感じている。あとは、ヨガを「好きである」こと。幸い、僕は実践すればするほどヨガを好きになっている。
最近読んだ「BREATH 呼吸の科学」という本は、ヨガの実践と深く結びついた内容だった。著者は10年以上にわたり、ヨガや仏教、さらには世界中の様々な呼吸法について科学的なアプローチで解明しようと試みている。多くの古典的技法に共通するのは、まず鼻呼吸であること。そして、長くゆっくりとした呼吸を心がけ、呼吸の回数を少なくすること。速い呼吸と遅い呼吸を組み合わせ、静と動のダイナミズムを通じて覚醒を得ることなどだ。チベット密教の呼吸法「ツンモ」は、低酸素状態を意図的に作り出し、体温や意識をコントロールするもので、著者も実際にその指導者のもとで学びを深めたという。
アシュタンガヨガの特徴の一つは「動く瞑想」と言われるように、動作と呼吸を一体化させる点だ。これは慣れないうちは非常に苦しい(今でも)。各アーサナに対して一つの呼吸が対応するため、次のポーズに移るまで数多く呼吸をすることはできない。この制約が、1時間20分にもわたるフルプライマリーの中で低酸素状態を作り出し、動きとともに発汗を促し、瞑想的な状態に導くのだということに気づいた。
さらに、最後のウップルトゥヒ(トラーサナ)での15〜30回の呼吸からシャバーサナ(屍のポーズ)へ移る流れは、激しい呼吸から穏やかな呼吸へと移行する「ツンモ」にも似ている。また、アシュタンガヨガのプラナヤマ(呼吸法)では、吸って、止めて、吐くを繰り返すが、これも本で記されている古典的な呼吸法や、軍隊のトレーニングで採用されている技法に類似している。
ヨガは5000年前の起源から様々な呼吸法を編み出し、現代に至るまで進化を遂げてきた。現代のヴィンヤサフローやアーサナのヒーリング効果が科学的に証明されつつある今、ヨガ実践者は日々の練習を通じて心身を整え、柔軟性を高めている。それは地球上で20億人とも言われるヨガ実践者たちが、古典的なヨガだけでなく、日々のストレッチやエクササイズを取り入れ、心と体の健康を維持しようとする姿に表れているのかもしれない。
ヨガでは「呼吸が重要」と繰り返し教えられるが、多くのクラスではそれに科学的な裏付けがないため、神秘的でスピリチュアルなものと捉えられがちだ。この本は、そんなヨガの実践に理論と科学を加える良い手がかりとなるだろう。
Sony ZV-1Fの意外な弱点
今週のnoteからの抜粋となります。
軽くてコンパクト。旅だけでなく日常的に、たまにポケットに入れて持ち歩いていて、すっかりメイン機になっているSony ZV-1F。焦点距離は固定の20mm(35mm判換算)で、自撮りを含めた映像にはもってこいの画角だ。さすがVLOGCOMライン。ブイログのためにあるようなカメラだと思う。
写真を少し長めのレンズで撮りたい時は、デジタルズームして35mmレンズのカメラとして使う。サイズ感的にはBIGminiよりも小さく、ローライで撮っているような気分。重さはバッテリー込みで256g、iPhoneより若干重いくらい。この重さとサイズ感でバリアングルで4K動画も撮れる。
これまでの旅や山で写真も動画も撮ってきて、ようやく現場でのハンドリングやカラーコントロールの癖をつかんできたところ。機材の軽量化と映像品質のバランスはなかなか取れていて気に入っているのだけど、使っているうちに弱点もいくつか見えてきた。
今週気になる記事
・Longevity in a pill? Why older people are taking this immunosuppressant
錠剤で寿命が延びる? アンチエイジング愛好家たちは、免疫抑制薬ラパマイシンの期待を信じています。ラパマイシンは、人の寿命を延ばす効果がまだテストされていないジェネリック医薬品です。しかし、動物実験の結果、一部の医師さえも、これがより長く健康な人生への道であると確信しました。
東京都で客からの迷惑行為などのカスタマーハラスメント、いわゆる「カスハラ」を防ぐ全国で初めての条例が成立しました。4日に開かれた都議会の本会議では、全国で初めてとなるカスハラ防止条例案の採決が行われ、全会一致で可決・成立しました。この条例は、カスハラを「客から就業者に対しその業務に関して行われる著しい迷惑行為で、就業環境を害するもの」と定義したうえで「何人もカスハラを行ってはならない」などと規定しています。
・Z世代による新しいミニマリズム「アンダーコンサンプション・コア」とは
「アンダーコンサンプション・コア(過小消費コア)」とは、そんな過剰とも言える消費を促される状況に抗おうとするムーブメントです。例えば、すでに持っているモノを長く大切に使い続けたり、トレンドに流されて無駄な買い物をしないことを動画を通じて伝えています。2024年8月頃からアメリカのZ世代やミレニアル世代を中心に共感を呼びTikTok上でトレンドとなりました。
Q&A
皆さんからの質問にお答えするコーナーです。
以下のルールを守り、質問を送ってください。
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あなたからの質問をお待ちしています!
今週もYouTube、Podcastで多くのコメントや感想を残して頂きありがとうございます。またmailで自己紹介をしてくれた方にも感謝です。あなたのことを知ることができて嬉しいです。
Outro
今週は大阪にいます。経由地ではなく滞在するのはいつぶりか思い出せないくらいに、久しぶりです。10年ほど前になるかもしれません、関西の友人と再会し、通天閣付近で一緒に串カツを食べたっけ。近くの山を登ろうとも考えていましたが、天気が怪しく、今回はグルメと風呂のリトリート旅になりそうです。
最近は移動時間のビールを手放しています。これまでは長らく、旅と言えばビア、移動と言えばビアでした。空港のラウンジで、新幹線の車内で、プシュッと缶ビールを鳴らして旅の始まりの合図を誰にもなく告げていたのです。ベトナムからのトランジット、パリ行きの国際線で隣り合わせたフランスのマダム達と意気投合し、ビアからシャンパンに移行して空の上でパーティーを開催したこともあります。それはそれで楽しいのですが、現地に着いてからの食事の楽しみが薄れるのと、移動中の読書や作業の精度が半減します。
ビアをコーヒーに変えてから、そのような問題を解決できました。列車や飛行機の時間に合わせて現地の美味しいコーヒーを手に入れることが、ひとつの楽しみになっています。(ビアよりもコーヒーのほうが高いのが問題ではあります!)
大阪でおすすめの場所、ご飯、コーヒーなどをご存知の方がいましたら、ぜひ教えて下さい!それでは今週も良い週末をお過ごしください。