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小さなスキル
飲んでひどい二日酔いを迎えた翌日、ふと「酒をやめよう」と思った。
目が覚めると、喉はカラカラに乾き、頭の奥が重く鈍く痛む。身体はだるく、何をする気にもなれない。いつもなら、寝起きの水を一杯飲んで、朝のルーティンを始めるのに、今日はまったく動けない。
前日の飲み会を思い返す。最初の一杯のビールは美味しかった。次に焼酎のソーダ割りを頼み、会話に夢中になって気づけばグラスは空になり、また次の一杯。気がつけば、軽く飲んで帰るつもりだったのに、しっかり酔っていた。締めの中華屋でラーメンとチャーハンを食べ、最後のグラスビールまで飲み干した。楽しかったはずなのに、今のこの気だるさは何だろう。
布団の中でぼんやりと考える。これは、もう人生で何回目の二日酔いだろうか。体調が悪いだけじゃない。せっかくの朝の時間を台無しにし、頭は働かず、貴重な一日を棒に振る。数時間前の「楽しい」時間の代償として、こんなにも能率が下がる。これを繰り返すことは、本当に自分のために、そして誰かのためになっているのか?
そこで、ふと考えた。「酒をやめよう」と。
いきなり完全禁酒をするのは、長年の習慣を考えれば難しいかもしれない。だから、まずはルールを作る。飲み会に行っても、最初の乾杯の一杯だけ。それを守ることを自分に課してみる。最初は少し戸惑うかもしれないが、それもヨガの修行のようなものだ。オフザマットの練習。
ヨガでは、呼吸とともに自分の内側を見つめ、余計なものを手放していく。酒も同じかもしれない。ただ飲みの流れに身を任せるのではなく、「ここで止める」と決め、自分の意志を試す。これができれば、自分をコントロールできる強さが身につくはずだ。
この「最初の一杯だけで止める」という行為は、小さなスキルの一つだと考えた。スキルというと、資格や試験に合格するようなものを想像しがちだが、日常の中には小さなスキルがたくさんある。例えば、飲酒量を調整できること、整理整頓を習慣にすること、朝のルーティンを崩さないこと。こういった小さなスキルを身につけることで、生活は確実に変わっていく。
そのようにして酒を減らし始めてから、朝のヨガやランニングの快適さが増した。目覚めが違う。二日酔いのない朝は、驚くほど頭がクリアで、身体も軽い。これまで失っていた時間が、どれほど価値のあるものだったのかを実感する。小学生の頃のようないつも新しい日々の感覚が押し寄せてくる。
飲み会に行くと、「なんで飲まないの?」と聞かれることもある。最初は「ちょっと控えてる」と答えていたが、今では「朝の時間が大事だから」と正直に伝えるようになった。意外と、それで納得してくれる人も多い。むしろ、「最近、酒がしんどいんだよね」と共感されることすらある。
数週間経ち、酒を飲まない生活が普通になってきた。飲み会の場でも、最初の一杯をゆっくり楽しみ、それ以降はソフトドリンクで過ごす。酔わなくても、会話を楽しむことはできるし、翌日の朝が快適だという安心感がある。これが続けば、いずれ完全に酒を手放せる日が来るだろう。
思えば、これまで物をさんざん減らしてきたのに、なぜ酒は手放せなかったのか。酒もまた、不要なものの一つだったのではないか。ヨガの実践を深める中で、身体と心をクリアにしていくことが自然な流れだと感じるようになった。酒は、そのプロセスに逆行するものだった。
「酒をやめる」と決めたのではなく、「酒のない生活を選ぶ」ことにした。そうすることで、より自由になれる。時間も、エネルギーも、頭の冴えも、すべてが自分のものになる。もう、無駄に消費する必要はない。
これからも、ヨガをし、走り、創作をする。そのために、酒は不要だ。
朝、目を覚ますと、窓から清々しい光が差し込んでいた。いつもより少し早く目が覚めた。深く呼吸をして、ゆっくりとマットを敷く。
今日も、クリアな一日が始まる。
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・東京とニューヨークですし食べ比べ-500ドルで「おまかせ」を堪能
・This Iconic Tiny Home Is a True Masterpiece of Minimalism and Space Efficiency
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抹茶にハマっています。なぜかは忘れましたが、気づけば抹茶を買い、飲み、その美味しさに魅了され、ネスカフェの牙城が揺らいでいます。
抹茶はコーヒーよりもカフェインが控えめながら、カテキンとテアニンを含み、強力な抗酸化作用を発揮します。コーヒーにもポリフェノールやクロロゲン酸がありますが、それをはるかに上回るレベル。そして、テアニンのリラックス効果がカフェインの覚醒作用と絶妙に調和し、まるで瞑想するような心地よさをもたらします。まさに、抹茶は“飲む禅”といえるでしょう。
さらに、抹茶は茶葉を丸ごとすり潰して作るため、ビタミン、食物繊維、ミネラルを余すことなく摂取可能。カテキンはDNAの損傷を防ぎ、がん細胞の増殖を抑えるだけでなく、悪玉コレステロールを抑制し、動脈硬化を予防しながら血流を改善します。そして何より、コーヒーよりも体を冷やしにくく、冷え性の人にも優しい。
挙げればキリがないほどのメリットを誇る、まさに究極の飲み物。そして、それだけではない。日本文化や禅、さらにはミニマリズムの思想とも見事にシンクロしている。なぜ今まで気づかなかったのか。思考停止でネスカフェばかり飲んでいた自分を叱りたい。もちろんネスカフェも大好きだが、今後は抹茶が完全に主役になるかもしれない。
Tokimaru Tanaka、現代の茶人へ。その可能性が現実味を帯びてきました。