3 Line-Status
Current Location: Tokyo
Reading: The Happy Minimalist by Peter Lawrence
Listening: Dunno / Mac Miller
Quick Notes
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じっと座ること
Final Cut Pro 11のアップデートから考える
Q&A
今週の気になる記事
Outro
じっと座ること
気温がグッと下がってきて、外に出るのが億劫な季節になってきた。
"All men's miseries derive from not being able to sit in a quiet room alone."
「全ての人の苦悩は、静かな部屋にひとりで座っていられないところから生じる」とパスカルは言ったが、部屋でじっと座るにはなかなか良い気候である。
夏頃からの東京と山と、他の都市を行き来する生活は落ち着きをみせ、最近はこの狭い部屋にいることが多い。瞑想の時間は次第に伸びていて、朝はアシュタンガヨガのシークエンスの練習が1時間、瞑想が1時間と、合計2時間ほどヨーガに費やしている。そして夜も30分〜1時間ほど座ることが増えてきたので24時間のうち2〜3時間は瞑想している。
パスカルが言うように、確かに部屋でじっと瞑想していると悪いことは起こらない。しかし特別に良いことも(表面的には)起こらないように思う。だから人間は外を出歩くのだろう。根源的には食料を求め、繁殖のために異性を求める。そのプログラムが現代生活のヴェールの中でも形を変えて潜在している。
瞑想を行うと頭の中が整理される。これは考えを文章にまとめたり、絵や歌にしたりといったような種類の整理の仕方とは少し異なる。コンピュータでデフラグを行っているような感じに近く、過去と現在の記憶が入り混じり、人、顔、言葉、音がすべて混ざって溶けて、バグがあるようなデータは消去され、断片化した記憶は統合される。それによって未来が見える、と言うとややスピリチュアルだが、僕の場合は走馬灯のようなものが走る。それは未来というよりも過去への方向性を持つ。
瞑想により頭の中が整理されるから、実践中はじっとしているのだけど、終わった後は不思議と行動する活力のようなものが湧いてくる。静的な瞑想が逆に行動力を喚起し、あれやこれやしたくなって、余計なことを口走り、外に出て自ら様々なことを起こすことになるのだ。
そのような行いの中で、体調が下降線を辿ったり、悪ことが起きたりするとまたパスカルの言葉を思い出して、部屋でじっと座ることに戻る。同じことを繰り返しながら人生が過ぎていく。僕はこの40年近く何をしていたのだろう、何がしたいのだろうといつも思う。これまでの時間のまとまりや経験は一体何だったのだろう?と。
寒くなったからといって酒量が減るかと言われればそうでもない。確かにこんな寒い日に冷たいビールなんか飲んでられるか、と良く思う。しかし居酒屋に座って上着を脱ぐ頃には、温かい室内の空気と、一日中動き回った身体が喉の渇きを見事に喚起して、完璧な温度と泡で提供される飲み物を、ただうまいと感じてしまう。
寒い季節の飲み物として、熱燗やお湯割りがあるのも良くない。人類で初めて酒を温めた人は、どんな人物だったのだろう。どんな季節であっても結局酒はうまいということになっている。そして年末という飲食機会が増えるこの季節感、これも良くない。それでも自分の酒量は年々、着実に減っている。
だめだ、なぜか町田康のような断酒本の語りになってしまった。戻そう。
東京での滞在時間が長くなっていて、移動が減っているという話しだった。
じっとしている間にも未来の予定は増えていて、旅の計画があちこちで持ち上がり、ここ数日でフライトやホテルを一度にブッキングして15万ほどを決済した。来週から来年5月の旅まで。これは全然ミニマルじゃない。
宿は現地決済できるのに、なぜ半年後のフライト代を今払わなければならないのか。飛行機がテイクオフしてからクレカチャージしてほしい。半年後なんて、自分がどこにいて、何をしているかもわからない。最近は特に自分の未来の不確実性が上がっている。だから予定もなるべく立てたくないところがある。実際僕はあまりに先の予定は入れないことを信条としている。来月のことでさえ、どうなるかわからないと思っていて、明日とか、1週間先の予定でギリギリ現実感を持てるライン。
今を生きていると言えば生きているし、責任を放棄しているということでもあると思う。人間は動物と違って未来の計画ができるから、今を生きていられる。そういう意味では僕はもう人間ではないのかもしれない。そんなことを考えながらまたじっと部屋に座り続ける。
Final Cut Pro 11のアップデートから考える
今週のnoteからの抜粋です。
昼から取材を終えて3キロを走ったらもう暗くなっていた。シャワーを浴びて、買ってきた焼き芋を食べながら、コーヒーではなく紅茶を淹れた。最近リプトンに浮気しつつある。特に日曜日の昼下がりは。
ファイナル・カットを立ち上げると、App Storeからバージョン11が出たとの報告が来た。報告というより、自分でアップデートを確認しにいったのだけど。
Final Cut Pro 11は、これまで以上に速く、よりスマートに進化したらしい。10から11だから大きな変更がある。新しいAI強化ツールを活用し、時間を節約できるワークフローの改善で効率的に作業し、空間ビデオを編集できるとのこと。
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今週気になる記事
米司法省と複数の州当局は20日、米アルファベット傘下グーグルの独占解消に向け、インターネット閲覧ソフト「クローム」の売却命令などを求めるビジネス手法の是正案を裁判所に提出した。グーグルが90%近いシェアを握るオンライン検索サービスなどについて、米連邦地裁が反トラスト法(独占禁止法)違反を認定したことを受けたもので、世界有数のテック企業が事業売却を迫られる可能性もある。
サンリオの時価総額が初めて1兆円を突破したのは、キティが50歳になる数週間前のことだった。本名が「キティ・ホワイト」というこの愛くるしい猫は1974年11月1月に誕生。ビニール製のコインケースにプリントされ初めて登場し、たちまち日本中で人気を博した。半世紀を経た今、ハローキティは日本国内のビッグビジネスにとどまらない。タイトルマックスによれば、世界で2番目に稼ぐメディアフランチャイズで、ハリー・ポッターやスター・ウォーズをしのぐという。
・Frugal Minimalism: 9 Tips To Save Money by Living With Less
基本以外のすべてを排除する。保険会社の財務専門家メラニー・マッソン氏は、「長く生きるために必要最低限の生活に固執する必要はないが、不必要なものをすべて減らしてから、最も重要なものを追加するのは良い考えだ」と述べた。 「この一歩を踏み出すと、人々は通常、忙しくない生活に感謝し、何がより重要かをすぐに理解します。」
Outro
エアコンを付けるタイミングにいつも迷う。夏前に冷房を付ける時はそれほど迷いがないのに、冬の暖房は迷う。なぜかと考えてみたら、暖房の暖かい風が多分好きではないのだ。空気の乾燥もおまけについてくる。冷房は冷たくて風も気持ちいい。ぬるい風が出てくるのがなんか嫌だ。暖かい空気のほうが軽いので、暖房の空気は天井のほうにたまる。だから噴射は下方に向けて行う。これはエアコンの設定が自動でそのようになっている。逆に冷たい空気は床にたまるので、冷房は上方に向けて風を送り出したほうが空気が循環して部屋は早く冷える。そういうわけで、暖房の風を下側に向けていると、どうしても身体を撫でるようなかたちになる。これは僕の部屋が狭すぎるために起こる問題でもある。普通の部屋ならエアコンの近くを避けて生活導線を配置すれば解決する。しかし狭い部屋の場合は、どこにいたってエアコンの生ぬるい風が身体を撫でるのだ。エアコンの風から逃げられない人生になっている。宿命だ。
先日、少し気温が低過ぎてついに暖房をつけた。やはり室温が6℃くらいになると厳しい。それでも厚着をして、なるべく暖房を使わない生活をしている。室内なのに、室外にいるような気分で生きている。まるでアウトドア状態。使っている道具や服もアウトドアアイテムだから、もう家、要らないんじゃないかといつも思う。暖房による空気の乾燥には加湿器を使えば良いのだが、まず加湿器というアイテムがひとつ増えるのが嫌だ。そして加湿器はその名の通り湿気を帯びる道具であるので、メンテナンスをしないとカビる。カビたまま使うと、カビを吸うような状態になる。道具がひとつ増えると、スペースだけでなく管理の手間が増える良い例だと思う。そして冬のの季節以外はどこかに眠らせておく必要がある。コタツも同じ。シーズナルなアイテムというのはいつも難しい。だから持たないことを選ぶ。でもコタツは使いたい。コタツでタコス、あるいはミカンでも食べながら紅白や年末のバラエティ番組を見たい人生だった。年末に向けて、コタツが家にある友人を探しに行こう。